「伝統産業つくり手支援」のさらなる充実を(2020年8月7日/産業交通水道委・産業観光局・やまね)

◆やまね/京都市伝統産業つくり手支援事業の補助金の問題なんですけれども、あのー、ま、厳しい状況に置かれている、伝統産業の中で、その販売事業者の方だけではなくてですね、えー、つくり手さん、職人さんへの支援といいますか、あー事業であって、私たちも賛成といいますか、非常に重要だというふうに思っています。で、あのまあこれまでの議論の中でも、えー申請がですね740件、あるいは、参画人数が2469人にのぼるというような答弁もあったと思うんですが、そこでまずあのお聞きしたいのがですね、京都市内で伝統産業に従事されている方が何人おられるのかということと、それからコロナ危機がなかなか収束が見通せない中で、今後あの追加募集なんかをですね、考えておられないのかどうか。この2ついかがでしょうか。

(→草木・クリエイティブ産業振興室長)はい、えー伝統産業に従事する従業員数になりますけれども、あの平成30年度の数字が今直近でありますので、こちらによりますと、現在1万9028名の方が、あの京都市内で伝統産業に従事されております。

でまあ今後についてですけども、あのー今現在のつくり手支援事業と、えー和装産業振興事業ということで、えー取り組んでいただいている中で、ま、今後についてはですね、あの7月補正で、えー別途予算提案していた「業界等が一体となった活性化支援事業」、ま、こういったものを活用いただきながら、あの伝統産業の振興支援を続けていきたいというふうに考えております。

◆やまね/えっとまあそうすると、このつくり手支援ということでの追加とかっていうことは考えておられないということだと思うんですね、現状ではね。で、あのー私たちはですね、従来から、このつくり手への支援が必要だってことをずっと指摘をさせていただいておりまして、で、伝統産業をやはり本気で守っていくっていうことであれば、つくり手支援というのを一時的なものではなくてやはり恒常的にですね、考えていく必要があるというふうにこれは申し上げておきたいと思うんです。

で、これとある老舗のご主人から寄せられた声なんですけれども、あの昭和の時代に全国的な博覧会で金賞を取るような、大臣賞取るような商品をつくられてですね、今も昔ながらの製法でつくられている。ま、そんな職人さんがおられるわけなんですが。で、今回の制度をですね、知り合いの業者さんに聞いて、「これはいい制度だ」ということで申請をされたと。ところが業界団体・組合に加盟していないということが壁になって認められないというお話がありました。で、確認したいんですが、この事業はですね、業界団体・組合に加盟していることが交付要件になるのか。加盟されていない方は対象外となるのか。この点いかがでしょう。

(→草木・クリエイティブ産業振興室長)はいあの以前の委員会でもご質問いただきましたが、あのー我々としてはあの、伝統産業の組合員以外の方も、今回のあのつくり手支援の対象というふうにはなっております。ただあの一部組合においては、組合推薦の中で、あの「組合員じゃないと推薦できない」というまあ一部組合があるということも事実ですので、あの我々が対象にしているわけではないんですが、まあ業界の団体等によっては、あの組合員を、えー推薦の条件としているっていうところはあります。

◆やまね/はい、あのーですので、今お答えいただいた通りだと思うんですね。あの広報資料にもですね、チラシを見ても、あのー「組合に加盟していることが条件」とは書いていないと。で、ただ申請時の提出書類でですね、「組合からの交付推薦書」が必要で、それがなければ不備扱いとなると。あのそこでですね、この要綱見てますと、あの「京都市伝統産業技術功労者表彰」とか、「未来の名匠認定」された方などは、この推薦書がいらずに、えー、で、表彰や認定のない方にこの推薦書の提出を求められているんですが、この理由はどういうことだったでしょうか。

(→草木・クリエイティブ産業振興室長)はい、あの我々としましては、その伝統産業というものに対する今回つくり手支援ですので、あのー誰かしらが、あのー「この商品は、この物は、この方は、伝統産業に携わっている方です」っていう証明がいるわけです。で、あの我々の審査で行った「技術後継者育成制度」でありますとか、「未来の名匠」につきましては、事前にあの、業界の方含めて、あの産業技術研究所の職員であるとか、そういったものがあの審査した上で、あの認定しておりますので、あの今回についてはあの必要ないというふうにさせてもらっていますが、やはりそれ以外の方についても我々としては、これが伝統産業であるというあの、ま、お示しをするという考えの中で、あの業界組合の方に推薦をいただいているということでございます。

◆やまね/えーですからつまりですね、表彰や認定、あるいは推薦書というのが、「審査をした証拠」だと、いうことだと思うんですよね。であの、ですから私はですね、それがない方々の場合は、そこで閉ざしてしまうんじゃなくて、あらためて審査をすればいいんじゃないかと。で、なぜ審査もせずそこで入口が閉じちゃうのかなってことが、あのちょっと思ってますので、その点についてお聞きしたいのとですね、それから実際にこれ市に、あの産業観光局に相談したけれども、この推薦書がないために、あるいは組合に入っていないために申請自体をあきらめた方もおられるんじゃないかと思うんですが、その点いかがでしょうか。

(→草木・クリエイティブ産業振興室長)はい、えとまず今回の補助の趣旨としましては、あの今本当にあの仕事が無くて、あの手が止まっておられる職人さんにいかにスピーディーに早くあの手に仕事を送り届けるかという中で、あの補助の制度として、設定させていただいたものです。あの実際審査をしますと、だいたいもう2カ月から3カ月くらい、あの認定の審査にかかりますので、ま、今回の補助の趣旨に鑑みますと、あの審査という形はふさわしくないというふうに考えたものでございます。

で、それとまああの組合からの推薦もらえなくてあきらめた方がおられるのかっていうことですけれどもあの、お問い合わせの中では「組合から推薦もらえないからどうしたらいいのか」っていうお問い合わせは、あのおっしゃる通りあのたくさんございました。まあそうした中で我々としましては、あの組合のお知り合いの方に、と一緒に組まれて申請されますですとか、あの何とかお知り合いの方に、えー組合に紹介してもらいますとか、まああのできましたら組合に入って下さいというような形で、あのご案内さしていただいて、対応させていただいたところでございます。

◆やまね/ま、そうすると、あの実際にそういう問い合わせの中で、組合に入ってない方からのやはりそういうお話もあったということですよね。であの今言われたようにですね、あのなかなかこの経済が動いていない中で、「より早く交付決定をしたい」「スピード感を持って対応したい」というのは、もうその通りだと思うんですよね。ですから、私はですね、推薦書のある方、表彰や認定のある方に対してはそうやったらいいと。当然だと思うんです。で、ただ問題はですね、やはりこの制度として事業として組合員であることが要件ではないにも関わらず、事実上「組合員でないために認められない」事例がやはりあると、いうことでですね、これはあの申請者側の問題ではないと思いますので、やはりですね、あの「時間かかってもぜひ審査してもらいたい」という方がおられたらね、あの審査をして判断をしていただきたかったなあと、いうことは申し上げておきたいというふうに思います。

で、もう一つだけお聞きしたいのはですね、やはり色々お話、いろんな方にうかがってますと、つくり手の組合がそもそもない、あの業種もですね、中にはあると。なくなっちゃったところもあるということをお聞きしました。ですから今後考えたときに、組合員外のですね、人手も補助をやっぱり受けられるような制度をですね、きちんとつくる必要があるんじゃないかと。で、そうすれば、組合に入っていない方でも、どんな方が今伝統産業に従事されているか、京都市としてもですね、つかむことができるということで、えーそれがですね、やはり伝統産業振興、京都市の大事な役割じゃないかなっていうふうに思うんですが、その点いかがでしょうか。

(→草木・クリエイティブ産業振興室長)はい、先生言われた通りその組合に入っておらない方が最近増えてきてるってのも事実ありますし、そういった方に対する支援っていうのも我々がしていく必要があるのかなというふうには思ってます。ただ一方でですね、あの組合としてやっぱりあの高齢化して、組合自体が弱体化してなかなかその、組合の後継者を育てていくのも難しいというような状況もお聞きしております。そうした中で、京都市としてやはり組合と一体となって伝統産業を守っていくという立場の中から言いますと、やっぱり組合が弱体しないように、組合員を増やしていくっていう取り組みを我々業界と一体となってやっていく必要があるっていうふうには思っておりますので、あの、組合員じゃない方に対しても、あのー認定対象となる事業と、やっぱり組合員の方に対してやはり補助事業としてしっかり対応していくっていう事業とは分けて、あの我々今後も考えていきたい、というふうに考えています。

◆やまね/あのまあ先ほどありましたようにですね、京都市における伝統産業従事者1万9028人ということでご答弁もあったわけですけれども、その中には団体・組合に加盟されていない方がですね、含まれていないということなんですよね。ですから、今実際にはそういったみなさんにはまあ情報も届いていないのが、あの実情ですので、ぜひ、これ組合の責任じゃなくて、私は京都市の責任が問われていると思いますんで、あのぜひ産業観光局が責任を持ってですね、伝統産業従事者の方を幅広く支援できるように、引き続きぜひ考えていただきたいと思います。終わります。

2020年8月7日【産業交通水道委】産業観光局/一般質問「京都市伝統産業つくり手支援事業補助金」について

(更新日:2020年08月07日)