大岩街道周辺地域対策、岡田山の一日も早い撤去を(2017年3月2日/予算特別委・環境政策局・西野さち子議員)

◆西野議員/大岩街道周辺地域対策、岡田山撤去関連事業などで、来年度(2017年度)の予算が604万計上されている。このうち岡田山撤去関連はいくらになるか。また、この地域は長年にわたる地域住民のみなさんの運動と京都市の担当者のみなさんの努力が積み重ねられ実を結んできたと思う。その結果、産廃の山、岡田山の撤去が始まっている。2013年度は2万2400㎥、その後は毎年約4万㎥で計画通りの処理が進められてきた。昨年末までで13万8580㎥処理されたと聞いた。この処理の中でリサイクルされた量はどれくらいか。埋立されたのはどれくらいか。

(→福井・循環型社会推進部担当部長)予算は604万のうち岡田山撤去関連費用は540万を想定している。撤去量はおっしゃられたように昨年12月現在で13万8580㎥。岡田山全体で80万㎥と推計しており、そのうちの約17.3%が撤去済み。リサイクル率は(平成27年度)重量で98%リサイクル、残り2%は産廃として埋立処分している。

◆西野議員/この計画の当初の見込みでは、約7割が不燃物、3割が可燃物で製紙会社に燃料として販売するとのことだった。コンクリートガラが40万㎥、ガラスが8万㎥とも見ておられた。4年経過して現状の岡田山の産廃は見込みと比べてどうか。

(→福井・循環型社会推進部担当部長)現在の状況で言うと、土砂が全体の7割を占めており、有価物として再生する。比率で多いのは次ががれき類で23%、がれき類、木くず、金属、こういったものは有価物として、あるいはリサイクルしやすく、そういうものが全体の98%となっている。一般的に産廃は出る量も多いが埋立処分するのは3~4%程度。岡田山の事業者は2%と非常に優秀なリサイクル率。

◆西野議員/撤去事業者の平山社長は当初、年間6億円の収入のうち2億円を岡田山の撤去費用に費やすとおっしゃっていた。20年間で80億円の収入と見積もっていた。その見込みは今も変化はないか、その辺は聞いているか。

(→福井・循環型社会推進部担当部長)事業者の経営状況について。この事業者は廃棄物処理法に基づく許可を取得している事業者。許可更新が5年に1度あるので、その際に経営状況を確認するが、経営不安や信用不安という状況にはなっていない。当然必要があれば信用調査等の確認すると視野に入れているので、業者が倒産して事業がとん挫することのないようにしっかり把握していきたい。

◆西野議員/深草学区自治連、京都市、株式会社HIRAYAMAの3社で協定書が結ばれている。第21条にはHIRAYAMAに出入りするトラックの通行量について最大で1日420台(片道)とされている。公表されている資料では昨年度は668台。これは往復なので片道で334台になり、あと86台分ある。環境への負荷や地域のみなさんへの影響なども考えて、86台とは言わないが、処理量、トラックの台数をもうちょっと増やすことも可能ではないか。

(→福井・循環型社会推進部担当部長)いま先生ご紹介いただいたように協定書を結んでいる。入場する車を1日上限420台、出入りで言えば協定上は840台が条件だが、これまで事業者はこの上限を守っており上回ったことはない。事業者だけでなく京都市もカウントしている。もう少し増やせないかということだが、先生もおっしゃっていたように環境負荷を高めてはいけない。安全かつ適正に作業していただく必要がある。無理に撤去を進めさせて環境負荷が高まれば「何をしてるのかわからない」とお叱りを頂戴することになる。それともう一つ、事業者が経営不安や倒産になってもいけないので、そういうことのないように、事業者が利益を得ながら、確実に20年以内、できる限り早期に撤去していただくのがこの事業の趣旨。そういう意味で簡単に「残りの何十台分を使え」と私どもから指示するつもりはいまのところない。適正に処理していただくということで進めたい。

◆西野議員/協定書の第7条には「撤去期間の短縮に努めるものとする」とも書かれている。「これ以上増やすことは考えていない」とおっしゃったが、HIRAYAMAの経営状況もあるが、それも含めて、これまで協議はされてきたのか。「20年の計画をもうちょっと早めることができないか」とか、そういう協議や指導はされてきたのかどうか。

(→福井・循環型社会推進部担当部長)岡田山撤去事業は平成25年度に試験撤去、平成26年度から本格撤去を始めた。その直前に(事業者から)市長に対して「今後20年以内に可能な限り早期に撤去を完了する」との誓約書を提出していただいている。私どもとしても「できるだけ早期に」という気持ちはあるが、本格撤去が始まってまだ数年。事業者のほうでしっかりと適正にリサイクルもし、現状でおかしな状況にならないよう私どもも徹底指導することが優先と考えている。急いで「できるだけ短い期間」と拙速に進めさせて、それで環境負荷を悪化させないようにすることがまず第一。現在4万㎥は維持されている。そのペースを維持していただきながら、適正な処理を優先していきたい。思いとしては「早期に撤去を完了する」ことは私どもも当然理解はしているので、そこに関してはまた事業者と話していく機会もあろうかと考える。

◆西野議員/いまおっしゃったように環境負荷を高めたりすると地域の住民のみなさんへの暮らしの影響もあるので、その辺を壊してまでとは絶対あってはならないのでおっしゃったとおりと思う。ただ、その辺は様子を見ながら、経営状況も見ながらということにはなると思うが、ちょっとでも早く進められないかという指導もぜひしていただきたい。都市計画審議会で承認された1期計画は5年とされているが、この計画は予定通り進んでいるのか。2期計画はこれから都計審で審議をされると思うが、その辺の予定はどうか。

(→福井・循環型社会推進部担当部長)1期計画については、計画量の年4万㎥を確実に撤去処理している。順調に進んでいると私どもは評価、認識している。2期計画は、岡田山撤去によって新たに生まれた平地を活用して、円滑に事業効率を上げて進めていこうという趣旨。これについては平成29年度に事業者と調整をして決めていく予定をしている。

◆西野議員/この20年計画が少しでも短縮され、早く住民のみなさんにも安心していただけるような計画にぜひ進めていただきたい。再度お願いしておく。

2017年3月2日【予算特別委】環境政策局質疑/大岩街道周辺地域対策、一日も早く岡田山撤去を

(更新日:2017年03月02日)